(20170517の記事)
よしそろそろ次作を作ろうと思ってキャラメイクをしているのだが、なかなかいいなと思える顔の造形を作ることができない。デッサンがいまいち上手くなく、苦手意識を持っているため、あまり練習しないこともあってなかなか上達しないのも原因の一つかもしれない。そのため、かっちりとした基本の顔ができずに描くたびに顔の形やバランスが変わったり崩れてしまうのが最近の悩みになっている。 その上でエロを含めた表情を描こうとしているので、なんとなくぱっとしない感じになってきているような気がする。さてどうしようかということを考えてみた。
顔、頭の形はやはりバランスであると思うのだが、各所で発表されている顔の描き方はとても参考になる。丸を書いてバランスラインを描き、その目盛りに沿って各パーツを埋めていけばイメージする顔をいくつも正確に作り出すことができる。 前回はいちいちその場で作っていたので、今回からは作成開始時にある程度のこの目盛りを作ってしまって顔を作っていこうと思う。(というか当然やっておくべきことだったのかもしれない) その上で、目元であるとか鼻のラインなんかに注力すればある程度魅力的な造形ができるのかなと思う。ただ、ここで問題が出てくる。この目盛りや造形方法に沿って描いていくとエロくならない点である。何回組み替えてもエロ漫画にあるようなおぉという扇動的な表情にならない。もちろん個人で好みはわかれると思うが、なんでだろ???という感じである。
そこでいくつかのエロを含めた商業誌の作者様の作品を見ることにした。一般漫画の場合、こういった表情の変化があるかだけを観察するとこの辺はかなり苦労しているようで、こだわりがある方はかなり大胆に書き込みをしているのではないかと思った。 眉、目、鼻、口元なんかが表情のおおもとになるのかと思うが、自分が予想していたよりも大規模に造形を変えていた。一方でほとんど表情自体は変化せず、会話や心象などの言葉をコマに書き込むことで表現している場合もあった。
表情を作るという点で、こういった先達のいろいろな表現方法を見ていると、実物の人の表情をいかに印象的にするかという描き方や萌え絵のアイコン化した顔をさらにデフォルメするような描き方など様々な視点から表情を作ろうとしているが、基本的には最初にイメージした顔をいかに崩して印象づけるかが表情の作り方なのかな?と考えるようになった。つまり、笑う場合でも口をまるで裂けるように描いたり、意図的に他の部分の描かないようにしている場合もあるが、印象的な表情というよりも、いかに視線をそこに誘導するかが重要なんじゃないかと思う。
顔を描くというよりも、コマを描くといった感じなのかもしれない。また、極端な書き込みをせずともコマで何を言いたいかを決めておけば、印象的な表現を作れるのかもしれない。同じ顔を使っていかにコマを彩るかで、見る人の印象を変える方法を知る必要があると感じた。現状では見せたい部分をアップにしてそこをしっかり描いているが(それも技法のひとつかもしれないが)、こればかりだとページ全体として窮屈な印象を与えてしまってあまりよくないのかもしれない。少なくともあと数パターンの見せ方を持っておく必要があるのだろう。
では、エロくする、エロい表情のためにはどうしたらいいのだろうか?有名作家さんの顔だけを見てみると実はそんなにエロくない。ん?と思って何度見ても顔だけでは表情としての価値がほとんどないことが分かった。どうも流れというか前のコマと次のコマの変化によってエロさの度合いがあるような気がする。もちろん、何百もサンプルを取ったわけではないので答えではないが、1枚絵ポスターのようなひどくわかりやすい表情というものではなく、顔を含めたコマ全体の状態や動作によってエロさを組み立てている人が多いような気がする。
例えば、行為の末、絶頂を迎えるとすると、女性キャラは顔半分くらい大きな口を開けて興奮を表しているが顔だけに集中するとあくびしているだけにも映る。それを修飾するように前のコマで唇を強くかんだり、エロワードを入れたり、汗や涙などの汁を加えたりして初めてエロさが伝わるようになっている。
ただ、それだけでは十分にはイメージが作れない。もちろん表情を作るためにコマをいろいろ弄る必要があるだろうが、それ以上にコマ、ページ間の変化が重要な要素なのだろう。ハッとした表情や起こっている表情なんかでもこれらの修飾や変化によって、非常にインパクトのあるものが作れるのかもしれない。 各コマごとの強調点とそこに視線を追い込むコマ組みがエロ漫画的に求められる要素なのだろう。・・・難しい。
いずれにせよ、絵の上手い下手ではなくて話の流れが入り込みやすくて、読みやすい作りにすることがエロであっても非常に重要であり、その手助けをするのが、文字や表情なのかもしれないという結論に至った。いわゆる「使えるエロ」もその辺をしっかり踏まえて作っているのかもしれない。
う~ん、頭でっかちになりすぎるのもあれなので、ここで考えるのはやめて、一度作業に戻るが、物を作るのは面白いがやっぱり自分だけでなく、他人を納得させるのは大変だと思った。
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