(20181008の記事)
みんな知ってるかもしれないけど、pixivランキングのポイントシステムの概要(予想)から、それをどうやって扱っていくべきかについて考えてみました 。
へっぽこなりに絵を描いているとランキングにポヨンと乗っかることがある。でも、その順位周辺の人たちの作品を見ると、え?俺でいいの?というのが何回もあった。そこでランキングに乗っている作品の数値をランダムに抽出して、系統的に大体のポイントシステムの形式を調べ、その実情を考えてみる。
pixivランキングポイント(仮)
順位を決めるのだから何らかの定義を基にして数値を出して、それを基準にして順位を決定するはずである。今回は特にデイリーランキングに絞ってみた。
それを調べるためにランキングに乗っている作品(初登場)の数値を拾ってグラフ化したり、場合分けをして比べて「予想」してみた。(数値自体は公開情報であるが、統計化することでpixiv社、絵の作者に権利が帰属する可能性があるので、今回はこのデータは出さず、あくまで「ニッペルフの予想」ということで発表しようと思います。だから、確定情報ではなく、そんなもんか~程度で思っていただきたい。)
ポイントの集計方法はある日の00:00~23:59までの24時間刻みでされ、その値を集計し12:00にランキングとして公表されている。
集計したデータからこのポイントには閲覧数が含まれないことが分かった。
(素点)= (ブックマーク数)×10 + (いいね数)× 20
その作品が持つ基本点で、集計された元データ
(作品点)=(素点)×(ジャンル係数)
順位付けに当たってオリジナルとの公平性を担保したもの、各ランキングに使用
(総合点)=(作品点)×(グループ係数)
全体を統合するにあたって優先される順位を付けたもの、総合ランキングに使用
という三段の点数に分けてランキングを形成していると考えられる。
素点においては、評価点(10で満点)からいいねに変更されたため、当初の評価点「1」に対して2点与えていたが、変更に当たって、評価10=いいねとしたと考えられる。
ジャンル係数とはオリジナルを「1」とした際、放送中のアニメなどに負荷点を付ける方法で、大人気の場合は「0.5」の様に運営側で自由に値と期間を調整できるみたいである。オリジナルの場合、ほぼ個人の知名度よって集客をするのに対して、2次創作はその作品の知名度に乗っかているので、当然の行為であると思う。ただ、どのように係数を付けるかのルールについてはわからなかった。
グループ係数は各ランキング(漫画、イラスト、うごイラなどなど)を統合した、総合ランキングに表示する際に使う。イラストを「1」とした際、漫画に「0.5」をかけるなどして、各ジャンルの調整をしている。
おそらくイラストの手間(時間)に対して、四コマ漫画の手間を考えた際の差し引き何じゃないかと思った。
また、ランキングに一度乗った作品には公表後負荷係数「0」がかかり、1日目と2日目でポイント比較が行われ、1日目が高い場合は即日「0」がかかるので、何らかの例外がない限り、デイリーでは2日間でランキングから除外される。
たまに外れ値が出てきたので、同一IPの別アカウントIDのポイントははじいていると思われる。
実際どの程度のポイントが必要か?
毎日、たくさんの作品が投稿され、みんな切磋琢磨しているが、やっぱり指標は欲しい。そこで、日にちや曜日で変動するが、一応の基準点を出してみた。
ランキングに乗るにはどのくらいの素点が必要かというと、各ランキングではオリジナルで300点、イラストや総合ランキングで2500点、うごイラのは100点が目途になる。2次創作の場合はこの倍の点数と考えればよい。
もうちょっと具体的に言うと、各ランキングではいいねとブックマークがそれぞれ10個つけばいいし、うごイラなら5個、総合なら100個貰えるようになればギリギリランキング入りできる(できない日もある)。
小説は4500点、ブックマークいいねがそれぞれオリジナルで150個必要となるが、ランキングが50位までで、ほぼ2次創作(特定ジャンルのみ)なので、ちょっと特殊で不確定情報となる。
上で公表したに自作品は豚が「漫画」カテゴリ、風景画が「イラスト」カテゴリだったので、豚は300点以上で入選、風景画は2500点以下で落選となる。
イラスト、総合で100位は7500点、ブックマークいいねがそれぞれ250個ずつ、10位は45000点、ブックマークいいねが1500個ずつ、3位は150000点、ブックマークいいねが5000個ずつ付けば、その近辺のランキングに行くと考えられる。
ランキングの上昇とポイントは自然対数的な相関があった。
(20191008追記)
1年後現在でもこの値に大きな変化はないと思われる。ただ、イラストと総合ランキングに関して若干ずれが見られる。ニッペルフ本体の週一投稿の絵のランキング状態を見てわかるが、1年前ならランキング入賞にはブックマークいいね100個必要であったが、70前後で入賞するようになった。これはアクティブユーザーの減少やジャンルの分散など考えられるが、少なくともランキング下位は以前より容易には入れることが分かった。
エロに関しては2次を最近投稿していないのではっきりとしてことはわからないが、傾向は同じではないかと予想する。
ランキングの恣意性
ちょっとした問題提起になるが、このランキングはかなり恣意的に弄れる。それは2次創作の負荷を付ける際のジャンル係数変更が可能な点である。
ある人気アニメ作品には一度付けた「0.5」を放送終了後もそのまま維持していたり、ある人気ソーシャルゲームには最初から係数が「1」のままでオリジナル扱いになっている。
すべての2次創作に「0.5」をかけてたり、人気度や放送期間中限定でその取り外しを機械的にするのならいいのだが、そういったルールの中でこの係数を使っていない。
まぁ、企業なんでその辺のごにょごにょ(金)があるのかもしれないが、作って投稿している側としてはちょっと悲しい。
ランキングの価値
さて、具体的な目標と問題を出したところで、このランキングを考えると、なかなかうまくできているなぁと思う。
いくら閲覧数が上がっても、友達がいなかったり、その作品を評価してくれる人がいないとランキングが上がらない(作品の上手い下手ではない)。あくまで、SNS的な評価を基準として、そこに企業の意図を組み込んでいる。
企業戦略的には関係企業の推したい作品をすっと出せるし、自分の様にオリジナル多めでしこしこやっているものには励みになる。また、SNS的に「友達の多い自分」を目立出せたい人に喜びをプレゼントできる。
自己満足とモチベーションの維持させようとする仕様は使い方によるが、自分の現状を把握する上では次につながる非常に有効なツールであると思う。
一方で、ランキングを使ってプロモーションであるとか、ランキングから閲覧者数が伸びたり、宣伝に使えるかというと・・・難しい。
3位以上になってフロントページを飾るような場合はだいたい閲覧数が1.5倍程度、10位だと1.2倍程度上昇すると考えられるが、それ以下だとほとんど効果がなくなる。
R18カテゴリーの場合も知名度上昇にはつながるが、実際のR18の同人のデータ販売までだどってみると、ものすごい落差があって(どう測ってもR<0.3)、残念ながらはっきりした傾向が見えなかった。少なくとも閲覧広告としての価値はあるが、素点は必ずしも販売数と一致しないとだけ書いておく。
「自分の活動の結果」であって、ランキングによる効果はない
ランキングに乗った!やった~くらいで見るのが一番いい使い方だと思った。
奈落の会
こういったランキングやSNS的つながりを調べると、どうしても人の個性に出会う。絵のへたくそな人が頑張っていたり、どう見ても頭のおかしい人が暴れたり、ものすごく上手な人が絵だけ描いていなくなってしまったりと、様々な人間模様も見えてくる。
そんな中で、ランキングを見ていると、明らかに絵の質が劣る作品がランキングに入賞している風景をポツンポツンと見ることができる。
こういった作者は絵よりもSNS的なコミュニケーションを積極的に行って、サイト内で「友達」を集めることで、ランキング入りを果たしているようである。傾向は春から夏にかけて増え、秋口に消えてしまうので、季節の風物詩のような趣であるが、某掲示板やその活動を気に入らない人たちからは「奈落の会」と蔑称を付けられて見下されている。
自分もいいなと思った作品や声をかけてくれた方と軽くコメントの交流をしているので、おそらくこの会の会員になる。気になったのである程度調べてみたが、具体的な会の活動や集団がいるのではなく、ただあんまり絵が上手じゃないけど、頑張っていこうね的なぼんやりとしたものしか発見できなかった。しかし、それこそがSNSの本来の価値なので、それを忌避する人たちには疑問と困惑しか浮かばなかった。
少なくとも「奈落の会」の「目立つ人」の傾向は、一時に大量の作品を投稿する(10投稿/h以上)、大量の無作為ブックマーク(2万以上、月に1500)と無作為フォロー(3000以上)と平均した特徴があった。
ある程度の節度は必要だと思うが、こういった積極的な行動をしないと、上で言ったようなランキング入りはpixiv内だけでは絶対にできない仕様になっているので、当然の行動、権利だと思うが、その分目立ってしまうのは痛しかゆしだと思う。
終わりに
ランキングを追うと、pixivの歴史当たったり、カオスラウンジみたいな暗黒面も見えたが、それはそれで発展途上の企業体の表れなんだと思う。調べた値も、変更が行われれば霧散してしまうかもしれない。
まぁ、誰かの何かの参考になればいいなぁと思った。(^ω^)
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